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搾取のススメ

キーワード: 貢ぎ, 搾取, 貢がせアカウント, 貢ぎアカウント, 貢ぎマゾ, 証明のジレンマ, 惨めな物乞い, 監視カメラの部屋

注意: この記事はフィクションです。

概要

近年、インターネット上のプライベートなメッセージのやり取りを通して、現実で直接会うことなく貢がせアカウント貢ぎアカウントの間で経済的価値のやり取りを行う貢ぎプレイが広まっています。しかし、この価値の移動に着目し、貢ぎアカウントに十分な満足を与えられないレベルの低い貢がせアカウントや、電子マネーやポイントなどを詐取することをねらう業者による貢がせbotの参入などが相次いでいます。また、逆に、貢がせアカウントが求められたメッセージのやり取りを行ったにも関わらず、貢ぎアカウントが十分に貢がないという問題も残っています。

本記事では、レベルの低い貢がせアカウントに注目し、素養のない貢がせアカウントやバックエンドが業者である貢がせbotの類型について記述します。また、これらの記述を通して、いわゆる貢ぎマゾ向けの創作上でどのようなキャラクターを設計するべきかを考察します。

貢がせアカウント

最近、とあるSNSで貢がせアカウントが増えてきています。貢がせアカウントは文字通り貢がせることを目的としたアカウントであり、インターネット上での活動を通して経済的あるいは精神的な充足を得ることを目指しています。楽に稼げそうというイメージからか、軽いお小遣い稼ぎ感覚で参入しているアカウントも多いようです。「貢ぎ奴隷を募集して月xxx万円貢がせる方法」というブログが開かれたりしていることからも、一部ではビジネスの一形態として認識されていることが分かります。

彼女ら1は直接的な経済的価値の搾取、あるいはもっと広い意味での搾取2を目的として、例えば以下のような活動をしています。リアル(待ち合わせをして実際に会うこと)や売り子(使用済みの肌着や日用品を販売すること)を主目的としているアカウントもありますが、本記事では触れません。

プライベート・メッセージで貢ぎアカウントとやり取りを行う

貢がせアカウントの本業ともいえる部分です。テキストや写真、音声の送信を通して貢がせることをねらいます。

貢がせることに成功した場合は、電子マネーの登録画面などを送信することで実際に価値が移動したことを誇示し、貢ぎアカウントのさらなる興奮を誘います。ご褒美と称して自撮り写真などを送信する場合もあります。

自撮り写真を掲載する

投稿を行っているアカウントのバックエンドが女性であることをアピールしたり、性的なアピールによって貢ぎ欲を煽ることが目的です。しばしば、自分のアカウントのIDを書いた紙などを一緒に撮影することで、自分が撮影した画像であることを保証しています3

録音した音声の送信や、リアルタイムでの通話を行う

罵倒などの音声を録音して公開したり、特定の貢ぎアカウントの名前を入れてプライベート・メッセージとして送信します。これらは自撮り写真の掲載と同様の目的で行われます。

また、電話番号を交換したり、通話機能のあるトークアプリのIDを交換することで通話を行う場合もあります。通話の場合はリアルタイムにやり取りできるため、声で煽りながら追加で貢がせるといった他の通信手段では実現できない体験を与えることも可能です。

ただし、自撮り写真や音声の送信は、場合によっては貢ぎマゾの興奮を妨げてしまう場合があります。つまり、テキスト < 自撮り写真 < 音声 < リアルの順で徐々に実際の肉体との接触レベルが増加してしまうため、「テキストだけで興奮させられる」というような惨めさの体験を弱めてしまうことにつながります。

情報を与えすぎた結果として、貢ぎアカウントが離れてしまうことも考えられます。しかし、テキストのやり取りで十分に女性であることを示せなかったり、貢ぎアカウント側が疑り深い性格だった場合、貢がせるために自撮りや音声の送信で対応しなければならない場合もあります。これは証明のジレンマとして広く知られており、テキストベースで女性であることを証明するプロトコルの開発が進んでいます。

プライベート・メッセージのやり取りのスクリーン・ショットを掲載する

やり取りの内容によって2つに分けられますが、どちらも晒しと呼ばれています。

まず、自分に貢いだ貢ぎアカウントとのやり取りの晒しです。当事者である貢ぎアカウントの満足感を高めたり、まだ自分に貢いでいない貢ぎアカウントを牽制することができます。最近は、自分のメッセージの一部を隠して公開することにより、貢ぎの有無による差別化を図ると同時に体験版のような効果を持たせる手法が広く用いられています。

もう1つは、貢がせアカウントに損失や不快感を与えたアカウントとのやり取りの晒しです。貢ぐことを宣言あるいは示唆したにも関わらず実際には貢がなかった場合などに、対象のアカウントをエゴマゾとして公開します。こちらは、単に怒りに任せた報復措置であったり、自分以外の貢がせアカウントに対する注意喚起のために行われます。しばしばレベルの低い貢がせアカウントに目立つ行動ですが、逆に貢ぎbotにはあまり見られない行動の1つです。

貢ぎアカウント

貢がせには貢ぎアカウントの存在が必要不可欠です。貢ぎアカウントは貢がせアカウントとのやり取りを目的としたアカウントですが、必ずしも実際に貢いでいることを示すものではありません。貢ぎ欲を持っているが、投稿を追うだけでまだ実際には貢いでいないアカウントも含まれています。また、貢ぐことで身体の関係を結ぶことをねらう、すなわち「買う」ことを目的とする4アカウントとは異なります。

いわゆる貢ぎマゾは、(十分な)対価を求めずに5同意の下で価値を移動させてしまう一連のコミュニケーションに興奮を覚える存在です。プライベート・メッセージのやり取り、自撮り写真や音声の提供を明示的に主たる対価として設定した場合、発生するのは貢ぎではなく単なる価値の交換であることに注意してください。

このように、彼ら1搾取されることに興奮を覚えるとされていますが、無理解な人たちによって「金銭を支払うこと」のみに興奮を覚えるという都合の良い解釈をされる場合もあります。ここでの搾取は、ハイ・コンテクストな同意の成果として価値の移動が発生することです。それらの前提を考慮せず「経済的価値の移動」という結果にのみ注目してしまった場合6、高度で繊細なコミュニケーションの重要性が失われるとともに、惨めな物乞い問題の隠蔽が難しくなります。

実際のところ、貢ぎマゾにとっては必ずしも経済的な価値の移動が重要というわけではありません7。これは監視カメラの部屋問題とも深く関係しています。

貢がせアカウントが貢ぎアカウントの貢ぎ欲を煽り、後者が自発的に経済的価値を移動させることで貢ぎが発生します。一部の貢ぎアカウントから貢がせアカウントに実際に経済的価値が移動していることは、貢がせアカウントが掲載しているスクリーンショットから確認できます。

インターネット上で貢ぐ手段としては、以下のようなものが考えられます。

  • ギフト券などの電子マネーを購入させ、コードを入力させる
  • 欲しいものリストなどから商品を購入させる
  • フリーマーケットアプリで一定金額の商品を購入させる

貢ぎアカウントが満足感を得るためには、お互いの同意で適切な手段を選ばなければなりません。場合によっては現金を振り込ませるほうが適切な場合もあります。

なお、貢がせアカウントと貢ぎアカウントの比率ですが、今のところ貢がせアカウントの方が供給過多であるように思われます。これは、レベルの低い貢がせアカウントの大量発生や貢がせbotの存在が大きな原因です。

こんな貢がせアカウントはいやだ

ここからは、レベルの低い貢がせアカウントに共通した特徴について紹介します。彼女らの多くは、言葉のバランス感覚や繊細さに難があると思われます。なお、ここに記した特徴の一部または全部に当てはまったり、当てはまらなかったりすることで対象の貢がせアカウントのレベルを保証することはできません。

余裕がない

主に若さをアピールしている貢がせアカウント8にありがちです。次のような傾向が見られます。

  • 貢がれることに必死になってしまう
  • 明示的に貢ぐ金額を指定してしまう
  • 貢ぎの対価を提示してしまう

このようなアカウントからは、金銭的・時間的・精神的余裕のなさを感じます。

貢ぎビジネスが全盛の今、「〜円貢いだら〜してあげるよ。貢ぎマゾのみんなおいで」や「一番多く貢げた人に〜します」といった投稿を繰り返す貢がせアカウントは非常に多いです。こうした自分を商品として陳列するような行為は、本来一番のカモであるはずの貢ぎマゾを遠ざけることにつながります。もし若い女性と性交渉したいおじさんをターゲットとしているのなら、「マゾ」といった呼びかけや「貢ぎ」という表現も的確ではないでしょう。

口が悪い

いわゆる愛のない罵倒を繰り返すアカウントです。他人への理解が十分ではないせいか、聞きかじった罵倒語からエッジの強いものばかり選んで組み合わせた悪口モンスターになりがちです。日常の投稿でも、世界への不満を爆発させています。こちらも若い女性を自称するアカウントにありがちです。

こういったアカウントはしばしば貢ぐ貢ぐ詐欺に遭った旨をスクリーンショットで晒したり、貢ぎアカウントが集まらないことに対する不満を繰り返しています。このような点からも、良い貢ぎマゾが彼女らの下に集まっていないことが分かります。ネガティブな晒しは周囲への注意喚起には役立ちますが、貢がせアカウントを自負するなら貢がせた成功例もバランスよく発信しないと本人の評判を下げがちです。

自分を安売りしている

プライベート・メッセージで個人に向けて使えば効果がありそうな言葉を、普通の投稿として安く公開してしまう「サービスのいい」貢がせアカウントが一定数存在します。そういった「わざとらしい広告」は、ある程度の注目を集めることはできますが、実際に貢がせるような効果はあまりないと思われます。

また、自分に都合の悪い貢ぎアカウントをエゴマゾ呼ばわりして牽制しようとする投稿も自らの価値を下げがちです。エゴマゾというのは諸刃の剣であり、使い方によっては自分のエゴを強調することになります。自分がレベルの低い貢ぎアカウントを集めてしまう安い貢がせアカウントであることの証明にもなりかねません。

まとめ

貢がせアカウントを開設すれば簡単にお金が集まるイメージがありますが、実際には非常に面倒な世界です。「つべこべ言わずに貢げ!」と叫ぶだけでは誰も何も集まりません。多くの貢ぎマゾの注目を集めている貢がせアカウントは、色々な面で貢ぎマゾの心理に理解のある人間が丁寧に運営しているものです。

余裕があり、普段は優しく、貢ぎマゾの心理を知っており、自分の価値を分かっている……と一方的な要求が多いようにも見えますが、貢ぎマゾが求めているのは決して都合の良い存在ではありません。自分よりも絶対的に強くて大きな存在に圧倒的なパワーで搾取されたいだけなのです。そこに肌を晒したり乞食じみた振る舞いをする惨めな女王様は必要ありません。

対面せずに貢がせたお金で生活したい、ネカマで儲けたい、というみなさんはもう少し貢ぎマゾを分析してみてはいかがでしょうか。

コラム

A国やB国の存在

敵対関係にある2つの国を設定し、自分が一方の(B国の)国民になることで国レベルの(A国からの)侵略や搾取を受けるシチュエーションが人気です。実際の国を仮定すると色々な問題につながるため、様々なアルファベットを当てて楽しまれています。

敵対国の男性に自国の女性が寝取られる*-NTRなどのシチュエーションも人気ですが、貢ぎマゾからは少し離れているかもしれません。

また、B国の女性がB国の男性の管理を行うというシチュエーションも注目を集めています。

ヴァーチャル・貢がせアカウント

あるキャラクターになりきって、成人向け音声作品のような音声を投稿している貢がせアカウントが存在しています。

このアカウントは女子高生を自称してプライベート・メッセージのスクリーン・ショットの投稿を続けていますが、アイコンは他人のイラストを転載したものであり、さらには自撮り写真も投稿していません。イラストや3Dモデルを被ったヴァーチャル・貢がせアカウントの一形態として注目する必要がありそうです。

おわりに

最近、インスタで鍵を通したネックレスを着けて写真を撮るアカウントを見かけますが、あれは管理者なのでしょうか? 分かりません。

次回は、監視カメラの部屋問題についてお話しします。


  1. 便宜上そう呼びます。 

  2. 後述します。 

  3. この文化については「女神板」なども参考にしてください。 

  4. これは一世代前における広義の「パパ活」でした。 

  5. ただし、しばしば射精欲求駆動で貢いでいます。 

  6. 脚コキの物理的な刺激にのみ注目するような場合と同じです。 

  7. 脚コキの精神的な刺激にのみ注目するような場合と同じです。 

  8. 「LJK」と称するアカウントなど。 

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